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またも印刷マニアの話
2013.04.16 Tue 18:37
あ、な、なんかこの前の、ドラムスキャナ生産停止してない……!?
の記事、割と多くの方にアクセスしていただけたようで。

皆様入稿後の工程も結構気にかけて下さってるのかしら…!と、印刷マニアとしては何だか少し嬉しかったりしてます。
まぁでも、自分が関わったものの最終納品形態が印刷物であるならば、その辺の知識があった方が色々と助けになることが多いとも思います。

あ、でも、あの記事でデジタル化に対して、『デジタルがアナログを駆逐している!』と、悪い印象を抱いてしまう方がいらっしゃったらどうしよう、という一抹の不安が出て参りました。ので…

こ、怖くないですよ!!
そんなに悪いヤツじゃないですよ!!デジタルも!!
ちょっと展開スピードは早いですが(日本で商用利用され始めたのはAdobeの日本語版ソフトが出た91年からです。二十年そこらで入稿物の殆どがデジタルになった訳ですね)ここまで急速に普及したのは業界全体の取組と、技術者達のとんでもない努力、そしてデザイナー、組版工程の者に対しての大きなメリットがあったからという訳でして。

そもそも印刷の原理というのは版画の時代から変わっていません。

版にインキをつけて→紙にぺったん!!

これですね。
活版だろうがグラビア版だろうがUVインキだろうがやることはこれです。
根幹が昔と同じやり方してるせいで他の業界に比べて仕上がりの制約が多いともいえますが…
逆にその辺も制約が多いのを『知っている』というのは作業者としての武器になりますね。
どうです?どうです??JAGATのDTPオペ検定とか、割と役に立つかもしれませんよ!!

私の日記はよく話が逸れる……

では主に何が変わっているのか?
プリプレス、つまり入稿前の処理の仕方です。
DTP、つまりデスクトップパブリッシングが導入される以前は総て手作業、しかもデザインと組版の工程は別工程でしたのでフォントのサイズを変えるだけ、ちょっと加工をするだけでも完成図が見えず、作業者の勘で作業し、上がりは一々校正にての確認でした。
大変ですし時間もかかりますし上がりが納得のいかないものだったらまた作業→校正出しですので代金もかなりかかります。
校正ね…変更はいる度にいちいち製版して、刷るために使う金属の判子(刷版)作り直してしないといけないので本当に高いです……当然嵩めば嵩むほどゴミが出るので環境にもよくありません。

それを解消したのがデジタルです。作業者はPC上で即座に上がりの確認が出来、デザイナーでもイメージ通りに組版が出来るようになりました。

……あああ………!!ほんっっっと胸熱ですねこの辺の革命!!!!
業界常識が根底から覆されたのです!!!

とはいえそういった大きな変化は当然歪みを起こすもの。
新技術を習得できなかった技術者の中には廃業を余儀なくされる者も沢山いらっしゃいました。
また、それまで専門技術であった組版の部門もDTP部門やデザイナーさんの仕事に統合されてしまったので、その付近の従事者の皆様の多くはDTPオペレータになったりしています。

しかしこのDTPとCTP技術を獲得することによって、印刷業界は短い納期と、色の高い再現性を手にいれました。
なにせ入稿前に色をきっちりとパーセンテージで指定できるのです。
カラー管理としては理想的ですよね。

この辺さらっと書きましたが、(もちろん他の業界にも言えることですが)ここまでの抜本的改革を二十年そこらで行ったのです。
かかった費用、時間、教育、苦労、反発、いかばかりのものでしょうか。

印刷に限らずですが、アナログが長い時間をかけていろんな技術や美しさや良さを手にいれたように、生まれてからの期間は短いけれどデジタルもご依頼主の皆様に満足していただけるよう、そして、業界が生き残り、関わる人々がちゃんとご飯を食べて、生活していけるよう、関係者が骨身を削って作り上げたシステムです。

お金を稼ぐというのは、尊いことですね。

デジタルは暖かみがない、とか、簡単すぎる、なんて声もいろんなところで聞こえますが、本当にそうでしょうか。
デジタルも使いようですし、それを提供しているのは生身の人間です。

もちろんデジタルなんて…なんてお考えでないかたも沢山いらっしゃると思いますが、もし、もし食わず嫌いでデジタルなんて……って思ってる方、大丈夫です。
デジタルだって日々人間が改善して修正して、ご依頼主さまの理想的なものがあがるように頑張っています。
リアルタイムで。
むしろ不満点があればそれを開発がわに上げていただければ次のヒントになるかもしれません。

う、うーーーーんここまでかいて結をどうしたらいいか解らなくなった…(´・ω・`)


ええと、

印刷ね、楽しいですよ。
描いたものがお客様の手に渡るために変身する、最終段階です。
加工も楽しいものが一杯あるので、どうですか…印刷沼……きもちぃですよハマるときもちぃですよ……(*^^*)<是非是非!!



なんだこれ
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今日もぶちぶちと印刷業界の話です。
ちょっと暗い&私が悶々と悩んでいるだけの内容なので追記にしておきますね。
基本がマイナス思考なので!!!基本的に取り越し苦労な話だとは思うのですが!!!!

もしご覧になって下さる方は、印刷が好きすぎるゆえの思考の暴走か何かだと思ってください。
…好プレー……っていうようなものは特にないか。

私の前職は印刷会社の営業でして、この前友人(某出版社編集)とお茶してたら入稿データのアレソレとか用紙のアレそれとかについての話で盛り上がったので、その時の出た話、的な…
これ以外にも思い出したらこちょこちょ書いていこうと思うので、入稿前のチェックなんかで使っていただけるとありがたいです。

でもって印刷なんて広告出版業界制作物のほぼ最終工程の業界ですから、印刷より前の工程の業種の皆さまのスケジュール遅れのしわ寄せを丸被りするところであり、立場も中々に貧弱貧弱ゥ!で、入稿以外にもなにやらブッ飛びなネタは色々あったり。

下阪ギリギリの深夜に、校正チェック終わった!取りに来い!とかお客さんに言われて指定場所に行ったらなんか高級ホテルで高級そうな部屋で、え、中になんか下着姿っぽいおねーさんいるんですけどえええ下阪落ち寸前なんだから!!これ以上機械抑えられないんだから!!致す前にチェックして下さいよぉ…とか、
午後六時過ぎ位にいきなり見積もり40本オーバー振られて今夜中に全部提出しろちなみに型抜きとかPOPとか紙ファイルの見積もり含んでるけど特に完成イメージとか見本とかはない!紙?特殊紙使わないから何か適当によくあるやつ選んとけ!なるべく安いのだ!!間に合わない?知るか!やるんだよ!!とか、
アッセンブリありの印刷物(輪転でやるような部数)を、全国100か所近く納品するんで納品代も入れて見積もり下さい→見積もり提出→え…100か所納品って20万位でおさまらないんですか…?実は先方に出した見積もり、納品代入れ忘れちゃってて、でもそれもう通っちゃってて…!!納品代分予算取ってないんですけど!こんな金額困るんですけど!!(先方に予算通す前にこちらに相談しましょうね)とか、
事前見積もり何回もだしてて、注文書も下さいね!って催促してて中々くれないから請求書だしついでに注文書受け取りに行ったら(印刷は受注産業なので注文書は金額確定後の受取です)そこでさらっと、ねぇこれ200万円位値引いてくれない?(その案件トータルで500万ですよ)とか。
そういった入稿データ以外の伝説級な珍プレーもわんさかとあったりするんですがっつーかこういうことが起こらない月はないってレベルなんでネタは湯水のごとくなんですがまぁそれはそれで。割愛。
って割愛できてねぇなこれ…

ええと。

本題の入稿データの珍プレーで多いもののツートップ、皆様まさか!と思われるかもしれませんが、
①RGB入稿
②塗り足し忘れ入稿
です。

RGBの方は、今はアナログ版下の時代とは違って作業も部材もみんなPC上作業になるからファイル作った時にモード間違えちゃうんだろうなぁ~で、何となくわかるんですが、塗り足しに関しては未だに何故そうなるのかちょっと謎です……でも本当に割と多い。
塗り足し無し=入稿データにそもそもトンボが入ってない、なので、え~と…トリムマークは最初にやっとくのが吉、かも??いやでもトリムマークって最初に作るよな…うぅ~ん…やっぱり不思議だ……

また、トンボなし入稿よりも少し気付きにくいですが、切れちゃいけない文字や絵柄が断ち切りから3mm以内にあるのもよろしくありません。
時たま、この文字をギリギリにかすめる感じで断ち落としてくれ!!これがデザインのポイントなんだ!!というご依頼があったりするのですが、基本的に紙の断栽というのは意外とずれます。
というか、断ち落としのトンボが最低3mmとられているのも、その日の湿度や紙の乾き具合その他物理的な問題で断栽がずれる可能性が非常に大きいので、ですね。
こういうのはもう、仕上がりに関しては成り行きでお願いします…(小声)というしかなかったり。
短納期だと印刷直後の乾燥時間が取れなかったり、短縮しないといけないこともありますので特に気をつけた方がいいかもしれませんね。

③グレーがCMYK掛け合わせ…
これ、これもほんと多いです。PC作業の弊害ですね。非常によくないです。現場の人が本気で頭抱えてしまうので、何らか明確な理由がない限り、グレーはKの濃度調整でつけましょう!!
一か所だけならまだ良い…とも言い切れないのですが、たとえばカタログなんかのデザインで、何ページにもわたって同じような個所にグレーの帯が入っている、といったような場合ですと、グレー部分が四色掛け合わせだと本文内の写真によってMが強く出たりCが強く出たりと色が引っ張られてしまうので色調が安定しません。
あと、おしゃれなカタログなんかで多いのですが、本文の文字をグレーにする時なんかもKの濃度調整で作ったグレーにした方が安全です。見出しはともかく、細かい文字の場合は掛け合わせでは(アナログ製版の時代からは減ったとはいえ)版ズレがおこる場合がありますので。
細かい文字の版ズレ、意外と目が疲れるものです。Kのグレーは割と万能です。

グレーの掛け合わせほどではないですが、黒の部分にCMYが思い切り入ってるとか、逆にK100%なのにそこに重なった絵柄の抜き合わせを忘れている、なんてデータもよくありましたね。
もしまっ黒に印刷したい!と思っても、仮にドリッチブラックなCMYK100%とかいう数値を入れてしまうとインキ量が多すぎてある時点からインキが吸収されなくなってしまうことがありますので、綺麗に黒を印刷したいなぁ、というときは、K100%、C30%、M30%、なんて配合がお勧めです。
また、K100%というのは意外と隠蔽力が弱いので、データ上では完璧に見えていても、校正取ってみるとアレ…?重なった部分の絵柄が何となく浮き出して見える…??ということが起こります。
これに関しては抜き合わせにしてしまいましょう。その時に、絵柄抜き合わせにつき版ズレ要注意!なんて赤字をつけたり、手配者に言伝をしていただければ大体の印刷所では現場のオペレーターさん達が刷り調整してるときに気をつけてくれるかと思います。

番外:イラレ機能のドロップシャドウ…というか透過。
こ、れ、も……色々と……
ちゃんと説明すると非常に長くなってしまうのですが、この機能、結構危険です。
CS6とかでどういう扱いになったのかはよく分からないので何ともあれですが、この機能使うと印刷時にちゃんと出ないトラブルがよく起こるのです。
ですので、使う際にはなるべく印刷会社に連絡して、その会社で使えるかどうか、使えるならば注意点はあるか?ということを確認した方がいいかもです。
今はもう、大体のところで使えるとは思うのですが、バージョンが低いイラレなんかでやったものでのトラブルが比較的多いような気がしますね。何にせよ、印刷会社さんと仲良くなるといろんな小ネタとかも聞けたりするかもしれませんので、なるべくおしゃべりして技術的な注意点とか困ったこととか聞き出すといいと思います。他社でも使えることが多いので。

あ、なんか意外と長くなってしまった。
まぁせっかく業界の端っこにちょっとだけでもいたので、これに限らず印刷関係の小ネタ?も、自分用備忘録としてまた書くと思います。

こうみると色々と面倒くさい感じですが、物凄く楽しいですよ!印刷って!!
枚葉、輪転機がゴウンゴウン回ってるとこみるのもなんかもそうですが、加工系の工場さんとかホントいろんな技を持った職人さんがいらっしゃって凄く面白いです。
そして凄くニッチ、かつそういう所ほど生き残ってらっしゃる。

もし何らかの機会で印刷工場の見学とか、お仕事で立会いできるかも…なんて時は是非是非!行ってみて下さい。
オペレーターさんに聞けば、何がどこまでできるか、とか、困った時の裏ワザなんかも教えてくれるかもしれません。
私も現場の神の手には何度も助けられました…

うぅ~ん…やっぱり楽しいなぁ。印刷の話は。
また印刷にかかわるお仕事がいっぱいできるようになるといいのですが。頑張って営業するであります!
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